アンニョンハセヨ!
YOULOVEKOREAのキムです。
皆さんは韓国でキムチを食べたことはありますでしょうか?
食べた事のある人はどんな味だったでしょう?
私が初めて日本に来た時、キムチがすごく食べたくてスーパーにいきました。「キムチ」のコーナーで発見した「キムチ」を買って食べてみました。
『hmm〜』
なんて言えばいいかな。
キムチというよりむしろ漬物・浅漬けに近い感じでした。
サクサクしてさっぱりするのが日本のキムチの初印象でした。
キムチで有名な「*전라도(全羅道)」出身の母親がいるため、とても濃厚で美味しいキムチを食べてきた私にとっては、正直なところ日本の「キムチ」は少し薄い味がしました。
*「전라도(全羅道)」: 韓国の地名。
そういうことで、今日は韓国のキムチは日本のキムチと何が違うのかを調べたいと思います。
まず韓国のキムチはいつから食べられるようになったのかを見てみましょう。
韓国のキムチの歴史と特徴
キムチの歴史
韓国の伝統食品としても有名なキムチが意外と新食品だっていうこと皆さん知っていますか。
唐辛子が韓国に入ってきたのが18世紀くらいなので、唐辛子が入った今のキムチはそれほど歴史が長くはありません。それまでは辛いのが好きだった韓国人は野菜に山椒を入れたらしいです。
現在、韓国では多様なキムチがありますが、その中で一番多く食べられるキムチは「배추김치(白菜キムチ)」ですね。
白菜は19〜20世紀初の間、中国から入ってきたので白菜キムチが食べられるようになったのはキムチの歴史から見るとつい最近だということです。
また、冷蔵庫ができる前にあった野菜を冬季に新鮮な状態で保存できるようにしたものがキムチであるということです。
韓国キムチの特徴
韓国のキムチの特徴は熟成の程度によって名前や味が変わると言うことです。
キムチの熟成の3段階
겉절이
作って熟成させなくてすぐ食べるキムチのことです。
春によく食べるし、白菜だけではなくサンチュなど葉っぱがある新鮮な野菜で作ります。
김치
常温で2日くらい経ってからキムチ専用の冷蔵庫に入れて食べられます。
時間が経ったから味が染み込んで美味しいです。
おかずとして食べれます。
신김치
十分時間が経って発酵して酸っぱい味が強いキムチのことを言います。
묵은지とも言えます。いろんな料理に活用できます。
例えば以下のようです。

① 豚肉入りキムチ蒸し

② キムチちぢみ

③ キムチ炒飯
キムチの素晴らしさはビタミンCの含有量にもあります。
唐辛子にはリンゴの50倍、みかんの2倍に相当するビタミンが入っているそうです。
唐辛子がたくさん入っているキムチはビタミンCの宝庫にも言えますね!
我が家ではいつもこのキムチを新大久保のスーパーで買っています。美味しいですよ〜。
韓国のキムチと日本のキムチの違い
韓国のキムチは日本のキムチに比べて何が違うか知っていますか?
魚醤 (Fish sauce)の使用
キムチの味を出すに必ず欠かせないのがこの「魚醤」です。
魚醤はキムチの発酵の促進や発酵過程の調節をします。
いろんな種類の魚醤があって 까나리액젓(イカナゴ)、 멸치액젓(カタクチイワシ)、 갈치액젓(タチウオ)、새우젓 (アミの塩辛)などがあります。
好みによって使用されますが、一般的に 까나리액젓(イカナゴ)と 멸치액젓(カタクチイワシ)をよく使います。
* 김장 (キムジャン)に多く使われるのは 갈치액젓(タチウオ)であって、アミの塩辛はカクテギなどの大根類キムチによく使います。
* 김장(キムジャン):冬期に備えてキムチをたくさん作ること。


アミの塩辛
食べ時
よく周りから聞く話なんですが、「キムチが腐ったから捨てた」ということですね。




まず、キムチは発酵食品なので腐るっていうことがなかなかできないです。
聞いてみたらキムチを冷蔵庫に入れておいたのに、酸っぱくなって泡もできたから食べれなかったと言う話でした。
結論から言うとこれは腐ったのではなく発酵して時間が経ったからです。
韓国ではキムチが発酵して時間経つとそのまま食べるより火を通し料理をして食べるのが普通です。
酸っぱくなったキムチを油で炒めると香ばしく風味が良くなるので好む韓国人も結構多いです。
キムチは発酵する直前の状態を「미쳤다 (意味:狂った)」とは言いますね。
김치가 미쳤다(キムチが狂った)の表現は発酵の直前の状態で味があまり良くないことを言います。こう言う時は食べないで待った方がいいです。
日本のキムチはつけてから2時間くらいですぐ食べれますが、韓国のキムチは発酵した後に食べた方が美味しいです。
これは入っている材料が違うからであります。
デンプンの使用
キムチの 김치속 (キムチのヤンニョンソース)を作る時、녹말풀 (デンプン・小麦粉・ご飯などを水と混ぜながら火を通しドロドロした状態にした物)を入れて作ります。
녹말풀 はキムチの材料をよく混じるようにするし、炭水化物の甘い味を出してくれます。また乳酸菌の餌になる役割をしていて発酵状態をよくしてくれます。
まとめ
いかがでしょうか。
もちろんキムチの作り方は地域によっても違うし、家庭によっても違います。
うちの母親の故郷では石首魚 (イシモチ)をそのまま入れる「魚キムチ」があります。タラのエラを入れる 서거리김치 や魚と肉出汁を入れる魚肉キムチもあります。
全国には数えきれないキムチの種類があるので共通する一般的な基本情報だけを書いてみました。
日本のキムチと韓国のキムチは作り方や材料から違うのでその魅力もそれぞれあると思います。
浅漬け見たいなさっぱりしたキムチが食べたい時は日本のキムチを、濃厚な韓国本場の味が欲しい時は韓国のキムチを食べればいいと思います。
日本で美味しく食べれる韓国のキムチは종가집 김치 (宗家キムチ)と농협김치 (農協キムチ) があります。
今晩キムチ定食でもどうでしょうか。
それでは
またね!