韓国文化

【映画】「パラサイト 半地下の家族」に出る[食べ物]の意味

  1. HOME >
  2. 韓国文化 >

【映画】「パラサイト 半地下の家族」に出る[食べ物]の意味

 

 

 

最近

ある韓国映画

日本でもアメリカでも

話題になっています。

 

それは

「パラサイト 半地下の家族」です。

 

<パラサイト半地下の家族>

 

韓国の題名は

「기생충(寄生虫)」

ポン・ジュノ監督の

2019年の最新作です。

 

カンヌ<最高賞>を受賞するほど

今世界から注目されています。

 

11月からは<オスカレース>に乗り、

各部門でノミネートされて

受賞のために華麗なマーケティングを

披露するようです。

 

 

この映画が

世界から絶賛されている理由があります。

 

現在自分たちが抱えている問題である

両極化現状貧富の格差

2つ(ある意味は3つ)の家族の対立

ジャンルを超えながら

上手く作り上げられたからです。

 

でも監督は

はっきりしたこの目的で

映画を作った訳ではないと

言っています。

 

無意識的な思考

一番身近な内容として表現した結果

この結果になったと言うことですね。

 

一番ローカルな事を使い

世界でも通じるような感性を刺激するのが

この監督のスタイルらしいです。

 

それではまず、

ポン・ジュノ監督って

どんな人物かみってみましょう。

 

 

「ポン・ジュノ」&彼の映画

 

<ポン・ジュノ監督>

 

 

シーンの細かいことまで気にして

作り上げるディレクティングで有名

ポン監督

봉테일(ポンテイル)とも呼ばれています。

 

봉테일(ポンテイル)

⬇︎

ポン・ジュノ + ディテール

 

ポン・ジュノ監督のおすすめ映画3選

살인의 추억(殺人の追憶) 2003年

마더(母なる証明) 2009年

기생충(パラサイト半地下の家族) 2019年

 

 

この監督

映画にちょっと映る新聞紙のフォントまで

全部監督自分で決めるらしいです。

 

その訳でポン監督の映画は

2〜3回見れば見るほど

新しい伏線を発見することができます

 

いろんなジャンルを融合して

作品を作り上げているので

途中からジャンルが変わることも

体験できます

 

キム先生
パラサイトも途中からジャンル変わりますね!

 

さらに

常にユーモアコードを忘れない

センスもありますね。

 

 

 

パラサイト&食べもの

 

北米を始め、ヨロッパと日本まで

話題の映画として注目される

「パラサイト半地下の家族」の中で

 

私が一番注目したのは

食べものです。

 

ローカルなことを表現するのに

一番良いのはやっぱり食べ物ですね。

 

この映画では

時代の鏡としての

いろんな装置がありますが、

特に食べものに関する事実

私の考え方を混ぜて

解釈してみました。

 

 

ピザ

동네피자

 

<ピザ屋の箱組立て>

 

 

半地下の家で家族4人が職業もない

貧しい生活を送りますね。

 

WiFi回線を盗み使ったり、

賞味期限が切れた食パンを食べながら

無気力な生活を送るこの家族が

ある日、バイトを始めます。

 

それは

ピザボックスの組み立てするバイトです。

 

映画の中に出るピザ屋さん

ピザハットやドミノピザのような

大手会社のピザ屋ではないです。

 

規模が小さい安くて手軽く食べれる

ピザ店の設定になっています

 

 

 

동네피자(町ピザ)とも呼ばれるピザ店は

現在韓国にたくさんある

庶民的なピザを体表する象徴です。

 

日本円で600円から

最大1200円くらいまで

注文できますし、味も中々良いですね。

 

このバイトをする事で

家族の貧しさを強調したと思います。

 

 

台湾カステラ

대만카스테라

 

<台湾カステラ店の経営失敗>

 

 

ポン・ジュノ監督の映画

こんな特徴があります。

 

最も韓国的なことで世界観を表現し

ディテールな象徴を使って

時代相を表現します

 

台湾カステラ店の経営失敗

この家族の今の状態を説明できる

キーワードですね。

 

韓国での「台湾カステラ」と言うのは

没落を意味するからです。

 

台湾カステラ

2016年から2017年の間、

小資本で始められるビジネスとして

人気がありました

庶民ビジネスとしてですね。

 

でもそれは長く続かなく、

ある番組での告発で

すぐ転落してしまいます。

 

後で問題ないと判明されましたが、

イメージの墜落はもちろん、

売り上げの低下が原因になり

店が続々閉店することになったそうです

 

 

 

家族がここまで貧しくなった原因として

観客を納得させなきゃいけなかった

ポン監督

台詞ではなく時代の象徴を選んで

うまく表現しましたね。

 

韓国人なら誰も

すごく納得できる設定になっています。

 

 

チャパグリ

 

 

映画の中に出る

<채끝살 짜파구리

(サーロイン入りチャパグリ)>

深い意味があると思います。

 

なぜ監督は

多数の食べ物の中で

「짜파구리」を選んだのか

 

チャパグリとは?

 

チャパグリは

韓国のリアリティー番組で紹介された

インスタントラーメンのレシピです。

 

짜파구리(チャパグリ)

⬇︎

チャパゲティ + ノグリ

 

 

チャパグリレシピ
【レシピ】話題の 짜파구리 チャパグリを作ってみました!

      今日は、 「チャパゲティー」と「ノグリ」で、 「チャパグリ」を作ろうと思います。     짜파구리(チャパグリ)が, 日本で流行り始めたの ...

続きを見る

 

キム先生
確か牛肉入りが美味しいですが、元々「チャパグリ」は肉無しですよ!

 

映画では

最も庶民的なものである「チャパグリ」

サーロインステーキと一緒に食べることで

貧富の格差を表したと思います。

 

あるいは

チャパゲティノグリ

貧困な2つの家族を意味し、

サーロインはリッチな家族を表すと言う

解釈もできますね。

 

全体の内容が

この3つの家族が一緒になってからの

できことなので

ある程度

妥当性のある話だとは思いますが、

どうですか。

 

又、

このチャパグリ」だけで

あと何十年たっても

映画が作られた時期が分かると思います

今の時期に流行ったものだからです。

 

これがポン監督のやり方です。

 

 

まとめ

 

これはあくまでも

個人的な意見です。

 

自分の場合は

ポン・ジュノ監督の短篇映画を

偶然見てから

ファンとして、一人の観客として

応援していました。

 

なので

映画の中に隠れている

監督の意図的なコードを探すのが

結構楽しくて

いろいろ考えてみましたね。

 

この私の解釈が

皆さんのこの映画への理解

少しでも助けになれたらいいなと思います。

 

それではまた!

 

ここまで

皆さんの韓国語を応援するキムでした!

 

ご質問がありましたらお問い合わせフォームか或いはコメントから送ってください!

 

お問合せ

  • この記事を書いた人

キム先生

初めまして!ブログ筆者のキムです。 ソウル生まれのソウル育ちで、日本人と結婚して12年以上住んでます。 韓国語教師をしていますので主に韓国語について記事を書いています。 ぜひ記事に興味を持っていただけると嬉しいです! 韓国語の個人レッスンやオンライン授業もやっているので興味のある方はぜひ問い合わせフォームから連絡してください。

おすすめ

1

    皆さん! 「한글(ハングル)」には 「書き方」があるのを知っていますか。   韓国語の初級の段階で [正しい書き方] を覚えると 後で苦労しないので 一回は必ずチ ...

2

      皆さん! 同じ単語でも 文脈や文章の前後などで意味が決まる時、 ありますね。   韓国語もそうです。       同じ ...

3

    この記事をご覧になっている皆さんは 韓国語に興味を持っている方が 多いと思います。   もちろん 韓国語を学んでいる方を含めてですね。   目的に合わせ ...

-韓国文化
-, , , , ,